冬から春の陽気へと移り変わる3月。
野や庭の様子も日々移り変わります。
様々な花木は咲き誇り、野草は芽吹き、可憐な小さな花を、暖かな日差しの中であちこちに咲かせます。

と、ここまで書いておきながらなのですが、季節のことを話題にするといつも思うのです、日本全国がそうじゃないのだと。
どうしても自分の暮らしている場所を基準にして、あたりまえに3月はこうだと思ってしまうのですが、北の地方はまだ雪の中でしょうし、南の地方はとっくに冬の匂いは消えてますよね。
まだまだ寒かったり、とっくに温かくなっていたりするのでしょうが、やはり3月の声を聴くと、ああ、春になるんだなという、ほっとしたような気持になるのではないでしょうか。
待ちに待った春、そんな喜びの気持ちを、小さな花束に詰め込んで、3月のマンスリーブーケにしました。

主役になるのは、野草のように小さな花を咲かせる植物。
庭にこぼれ種で毎年咲いてくれるような、素朴な、でも力強い春の花を集めて、可憐で、土の匂いがするような温かみのある花束にしてお届けします。
尾崎豊さんの名曲の一節にある「街にうもれそうな 小さなわすれな草」
この「街にうもれそうな」という表現が春に咲く健気な花たちにはぴったりな表現でとても好きです。
きらきら輝くような大輪の花もいいですが、そんなうもれそうな、小さな花こそ愛おしく思ってしまいます。
地味といえばそうなのですが、弱いかといえばそうではなく、しっかりとした強さも持っている感じがします。
見た目だけではなく、しっかり水揚げすれば、驚くほど長持ちする丈夫なものが多いです。

小さな花のみで、庭で摘んだ花をきゅっと束ねたような雰囲気の「garden」と、ポイントに大きめの花を入れた「cute」をご用意しました。

皆様に春の訪れの喜びが伝わりますように。
ご自宅用に、プレゼントに、どうぞご利用ください。

(わすれな草はご注文いただいたタイミングで入荷できれば入れますが、必ず入るとは限りません。その時に手に入る、春の小花ミックスでお作りします。)