Keita Flower Design の山村です。
8月5日、フラワーアーティスト 川崎景太によるフラワーデザインのレッスン「景太クラス」を開催しました。
今回のテーマは「ハスの葉を使ったアレンジメント」です。

ハスの葉をキュッとまとめ花器に入れ込み、葉と葉の重なり合った隙間に花を挿し入れていきます。花材は8月ということもあり夏の暑さを吹き飛ばすパキっとした色をチョイスして華やかなアレンジメントに挑戦していただきました。

レッスンではハスの葉の特性や生活で用いられていた方法、漢方として使われているということなどの講義もあり、普段見たり触ったりすることのないハスの葉にみなさん興味津々!!

今回、景太クラスで使ったハスの葉は直径40~50cm、しかも茎付きのものを市場に注文しました。受け取った段ボール箱をドキドキしながら開けると、生産者さんが丁寧に1枚ずつ詰めてくれた立派な葉が出てきました。葉の表面の鮮やかなグリーンとまん丸の葉がとてもきれいで思わずニコニコ!傷つけないように優しく取り出し、次は大切な水揚げの作業です。
ハスの葉は、通常と違う方法で水揚げをしなければなりませんが、私にとって初めての経験のため、先輩に教えてもらいながら進めました。
みなさんはどんな方法かご存じですか?

ハスの茎の中には穴が空いていてレンコンの切り口のようになっているため、その茎の穴に注射器を挿して水を入れていきます。すると、葉の表面の中心からポトポト水がでて茎全体に水がいきわたったという合図をしてくれます。この処理をしたものを、水がたまったバケツにどんどん入れていきます。
水揚げ作業は一通りこれで終了です。
普段扱っている切り花などは、切り口を新しく切って新聞紙で包み、水揚げ促進剤につけるだけですが、ハスの葉の場合はハスの特性に合った処理をする必要があります。とても手間がかかるのですが、とても貴重な経験ができました。

ハスは茎の穴や大きな葉という特性があるため、中国や日本では茎の穴をストロー代わりに使ったり、大きな葉で食べものを包んで蒸し焼きにしたり、傘にしたり、昔から万能な植物として身近だったようです。

私が今回実際にハスの葉に触れてみてわかったことが2つあります。もし触る機会がある場合はぜひご注意ください!
1つ目は、知らない間に手が傷だらけになっていたことです。茎の表面に小さいトゲのようなものが付いていて、茎を下方向に触るのは問題ないのですが上向き、いわゆる逆なでは要注意です。
生産者の方は収穫する際長袖を着て作業をされているのでしょうか?少し気になってしまいました。

2つ目は、乾燥にすごく弱いということです。キーパー(花の冷蔵庫)に入れておかないと葉の淵のほうからどんどん丸まってきてパリパリになります。1日でずいぶん姿が変わるので今度仕入れたときはiphoneのタイムラプスで撮影をしてみたいと思います。しかし、ドライ状態の姿もとても美しいです。景太クラスに参加した生徒のみなさんは、家に持ち帰ってからも楽しめたのではないかと思います。

さまざまな植物に触れ、歴史なども知り、植物の新たな楽しみ方を見つけるきっかけになる「景太クラス」は、2か月に1度のレッスンです。町の花屋さんでは手に入れることのできない花材を使うので、私自身も楽しみにしている時間です。
今回はレッスン終了後、数名の生徒さんが「他じゃ手に入らないし、何枚かほしい!」ということでちょうどハスの葉も予備で残っていたので特別にお譲りしました!

そんな和気あいあいとした景太クラス、次回は10月7日です。
暑さも少しは落ち着いてくる頃でしょうか?次は割り竹を使った投げ入れデザインに挑戦していただきます。近くなりましたらまたご案内いたしますので楽しみにしていください。
一人でも気軽に参加できますので、ぜひ一緒に楽しみましょう♪